長年住み続けた家を新しくリフォームしたい方もいるでしょう。しかし、いざ工事を依頼するといっても、何からはじめたらよいか迷ってしまします。

そこで今回は、具体的なリフォームの方法と失敗しないポイント・注意点についてまとめています。補助金制度についても解説しているので、リフォームを検討している方は参考にしてみてください。

リフォームをするタイミングはいつ？

住宅には耐用年数があり、長く住むほど劣化してきます。そのため、定期的にメンテナンスをしたり、リフォームをしたりすることで、長く安心して住むことができます。

しかし、どのタイムングで行ったらよいか悩んでいる方は少なくないでしょう。リフォームを検討している方は、以下のタイミングで依頼してみてください。

快適性を高める

新築から10年以上経った住宅は、メンテナンスやリフォームのタイミングです。耐用年数は、物理的・法定・経済的残存の大きく3つにわけられ、使われる材料の種類によって大きく変わってきます。当然、耐用年数が長くなるほど快適性は失われます。

また、故障や不満をそのままにしておくと、大幅なリフォームが必要になり、費用も高くなります。たとえ耐用年数を過ぎていなくても「快適にしたい」と感じたらリフォームしたほうがよいでしょう。

ライフスタイルが変わる

子どもの独立やバリアフリーにしたいなど、ライフスタイルの変化でリフォームをするのもおすすめです。このとき、将来を見据えてリフォームしておくと、数年後に不具合が起こるリスクが軽減します。追加でリフォームする必要もなくなるでしょう。

将来を見据えて

子どもや孫の世代まで大切にしたいと思ったときも、リフォームのタイミングです。とくに日本は地震が多い国なので、定期的にメンテナンスやリフォームを行うことで、長く安心して住むことができます。

たとえば1階にガレージがある場合、耐震リフォームをしておくと万が一地震があった場合でも倒壊のリスクが軽減します。

メンテナンスしたい

一般的に、リフォームを検討する方に多いのがメンテナンスです。家の老朽化や故障は、そのままにしておくとどんどん劣化していき、大規模なリフォームが必要になる場合があります。そうなる前に、ベストなタイミングでリフォームするようにしましょう。

リフォームの方法と失敗しないポイント・注意点

では、どのようにしてリフォームを行ったらよいのでしょうか？リフォームを検討している方のために、基本的な方法と失敗しないポイントを紹介します。

依頼～工事までの流れ

まず、依頼～工事までの流れを理解しておきましょう。自宅のどこをリフォームするかを考え、資金計画も同時に行います。予算内で抑えたい方は、あちこち直してしまうと膨大な費用がかかってしまうことがあるので注意してください。

プランニングを明確にしたら、次に業者を選びます。業者によって特徴やサービスが異なるため、最初から1か所に決めるのではなく、複数社を比較するのがおすすめです。見積もりも忘れずに行いましょう。

工事のスケジュールが決定したら、ご近所にあいさつまわりを行います。事前に断っておくことで、騒音などのトラブルを回避できます。

着工～工事完了までは、数時間～3日程度になります。ただし、内容によって工期が異なるため、大規模なリフォームになると数週間～数か月かかる場合があります。

業者の選び方

リフォームを行ってくれる業者は、大手ハウスメーカー・工務店・リフォーム会社（専門業者）の大きく3つにわけられます。家を建ててくれたハウスメーカーに依頼するのがベストですが、よりリフォームに特化した業者を選びたい方は、工務店や専門業者がおすすめです。

ただし、工務店は価格が高く、専門業者は場所によって価格差があります。一方で、大手ハウスメーカーより高い技術を持っていたり、設計からワンストップサービスでお任せできたり、スムーズに対応してもらえたりなどのメリットもあるでしょう。

短期間で終わらせるには

1日でも早くリフォームを終わらせたい方は、部屋の片づけをする・業者を1社にまとめる・天候や季節を選ぶなどのポイントをおさえておきましょう。なかでも部屋の片づけは、一番早く終わるといわれています。自分たちで荷物や家具の移動をする必要はありますが、スムーズに工事を進めるならおすすめの方法でしょう。

また工期が長い場合は、月曜日からスケジュールを立てておくと、週をまたぐ回数が減らせます。

失敗しないポイント・注意点

リフォームを失敗しないためには、希望をしっかりイメージ化し、整理することが大切です。理想だけが膨らんでしまうと、余計な費用だけがかかってしまいます。そんなことのないように、資金計画も忘れず行いましょう。ほかにも、情報収集や見積りを出してもらうことも必要です。

きちんと計画を立てずにリフォームをすると、冷暖房の効率が悪くなったり、コンセントの位置が不便になったりとデメリットが増える可能性があるので注意してください。

費用相場と補助金制度について

リフォームをするうえで知っておきたいのが費用と支援制度です。費用は、場所や状況によって変動するため、事前に確認しておくことで安心してお任せできます。

また、補助金制度やリフォームローン減税なども賢く取り入れましょう。

水まわり

毎日使う場所だからこそ、ほかの場所に比べて劣化が早く、定期的なメンテナンスが必要になります。とくに高齢者がいる場合は、バリアフリー化も検討してリフォームをしましょう。

費用相場は、キッチン：50～150万円、浴室：50～150万円、洗面所・トイレ：20～50万円です。たった数万円のプチリフォームでも、十分な効果が実感できます。

リビング・玄関・寝室

リビングや玄関、寝室は、範囲によって大きく差が出ます。なかでもリビング・玄関は大規模リフォームになりやすいので、しっかり計画を立ててから依頼しましょう。

費用相場は、リビング：100～150万円、玄関：20～80万円、寝室・和室：5～100万円です。

廊下・床

床の張り替えや収納を増やすなど、廊下・床・収納のリフォームも希望者が多い場所です。費用も広さによって大きく変わってくるため、どの程度リフォームしたいか明確にしておきましょう。

費用相場は、廊下：20～50万円、床：1～15万円、収納：3～40万円です。床は、素材の種類によっても変動します。

補助金制度の対象・金額

リフォーム補助金といって、国や自治体から補助金が受け取れる制度もあります。ただし、制度によって支給要件が異なるため、交付を検討している方は事前に確認しておきましょう。なかには補助金に対応していない地域も存在します。

まず、全国共通の補助金（※2024年8月現在）には、介護保険・既存住宅の断熱リフォーム支援事業・次世代省エネ建材実証自演事業・長期優良住宅化リフォーム推進事業などがあります。

高齢者と同居している場合、介護保険をとおして上限20円／工事費の7～9割の補助金が受け取れます。支援事業は、前者が上限120万円/戸・15万円/戸、後者が上限150～400万円/戸となり、それぞれ工事内容と住宅区分によって変動します。

長期優良化のためのリフォームは上限80～120万円/戸、子育て世帯を対象としたエコホーム支援事業は上限5～20万円/戸の交付が可能です。

リフォームローン

銀行などが、リフォームの際に提供しているローンのことをいいます。ただし、利用する銀行によって限度額・借入期間・金利タイプ（相場2.5～4.5％）が異なるため、それぞれ確認したうえで最適なローンを選びましょう。

一方で、リフォームローン減税というのも存在します。一定の条件をクリアしたリフォームを対象に、国定資産税・贈与税・登録免許税不動産取得税・所得固定資産税が減税されるサービスのことで、優待措置も受けることができます。

対象となるリフォームは、バリアフリー・省エネ・同居対応・耐震・長期優良住宅化の5つになります。

まとめ

リフォームの具体的な方法や注意点、補助金制度などについて紹介しました。家には耐用年数があるため、長く住めば住むほど劣化していきます。そこで、タイミングを見て部分的に改善するのがリフォームです。定期メンテナンスに加えて、きちんとリフォームをすることで、不具合が改善でき、地震による倒壊の恐れも軽減できます。

一番危険なのは、故障・トラブルをそのままにしておくことです。新築からある程度の年数が経過している方は、今回を機にぜひリフォームを検討してみてください。

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